H30 第5回勉強会!

こんにちは、創価 Rainbow Actionsです!

第5回勉強会は「LGBT×宗教」をテーマに行いました。

宗教ときいてまず思いつくのは世界三大宗教といわれる「キリスト教」「仏教」「イスラム教」ではないでしょうか。


各宗教における同性愛の捉え方は?

①キリスト教 

 『レビ記』において「同性愛者は死ななければならない」とされており、男性間の性行為を死刑と定められています。

また、ローマ・カトリック教会は、同性愛行為は自然法に反し罪深い行為としています。ここで、近年のローマ・カトリック教会フランシスコ法王の同性愛者への言及が話題となっています。

2016年6月:「われわれキリスト教徒には、謝らねばならないことがたくさんある。今回のこと(同性愛者の待遇)に限らないが、私たちは許しを乞わなければならない。謝罪するだけでなく、許しを」

2018年5月:同性愛者の男性に「創造主である神が、あなたをそのようにつくった」と声をかけ、性的指向は「問題ない」と。

しかし、同性婚には絶対反対の姿勢を示しているようです。


②仏教 

 同性愛等について、特に罰等の記述はありませんが良いことではないようです。『正法念処経』では、十六小地獄において「多苦悩処(たくのうしょ)」という男色者が落ちる地獄が設定されています。また、釈迦の『浄土論』、源信の『往生要集』でも多苦悩処について言及されているようです。


③イスラム教 

 ムハンマドを開祖とするイスラム教徒では、同性愛は "禁止" とされています。『ハディース』においては、ムハンマドが同性愛者を石打で処刑したと記されていたり、『クルアーン』には、預言者ルートが男性に性欲を抱く人々を非難する記述もあります。


!番外編!

ヒンドゥー教

性の垣根を超えた神格が登場するものの、地上世界の同性愛はタブー視されており、法典でも罰則の対象となり罰金が定められています。『マヌ法典』においては、同性愛者はカーストからの追放などの厳罰が定められているようです。



宗教にはどのような影響がある?

宗教による影響の例①

・同性愛をタブー視している宗教圏(特にイスラム教圏)の国や地域では同性愛行為が違法になる国が多い(現在、同性愛行為が違法となる国は世界で77ヶ国地域)

・同性愛が違法となるイランではイスラーム法の同性愛処刑規定をそのまま国法にしており、被疑者(同性愛者)が同性愛の事実を認めた場合、死刑を含む刑罰で罰せられる

宗教による影響の例②

ex) フロリダ銃乱射事件

2016年6月12日未明にアメリカ合衆国フロリダ州オーランドにあるゲイナイトクラブで起きた銃乱射事件。死亡者50人、負傷者53人。この事件についてイスラム過激派組織「IS」が「カリフ(預言者ムハンマドの後継者)国の兵士」が実行したとする犯行声明を発表しました。



マイノリティの黙殺

キリスト教において、創造主である神は「同性愛(特に男性同士)」を「罪」としましたが(旧約聖書「レビ記20章13節」)、イエス・キリストは同性愛に関して言及していないため、罪とは言えません。

また、新約聖書の「ルカによる福音書」には『人を裁くな。そうすればあなたがたも裁かれることがない。』『あなたがたは自分の量る秤で量り返されるからである。』とあります。つまり、自らが容易に守れる戒律でしか人を諭すことができないということです。

このことから「守りやすい戒律を保持するために同性愛を排斥する」という構造がありました。それには「信仰の優先を考えるマジョリティーが多く、マイノリティーに対する制度が整っていなかった→マイノリティーの黙殺が許される雰囲気があった」ことが要因にあります。


同性婚に対する賛否両論

同性婚実現のデメリットとして

・既存の制度の大幅変更の必要性

・古来より続く伝統に基づく結婚観や家庭観が崩れることに対する抵抗

・少子化の後押しになりかねない

・同性婚の両親の元で育つ子供の発育への心配

が主に言われています。

これらを優先させたいマジョリティが多いためにマイノリティーは黙殺される傾向があります。


メンバーからは...

・日本では同性婚はまだ早い。先にLGBTについてもっと多くの人に認識してもらい、まずはパートナーシップ制度をとりいれるべき。

・法整備によって人々の認識も変わるのではないか。

・医療や結婚を制限するとそれを海外に求める人が出てくる。制限をなくした方が国の経済を守り潤すことができるのでは。

等の意見がでました。


宗教は多くの人にとって日常生活と強く繋がったものであり、その思想を変えることは容易なことではないでしょう。しかし、それによって様々な権利を奪われている人たちがいることは事実です。これらの状況を変えるにはまず、身近な場所から変革していくこと。そしてそこから社会、国全体、また世界全体へと広がっていくのではないでしょうか。


平成30年6月8日 創価 Rainbow Actions

創価 Rainbow Actions

LGBT当事者をはじめ、すべての人がありのままで生きることのできる社会の建設を目指して

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